「ハリネズミを飼いたい!」と思ったとき、『どの種類を選べばいいの?』『カラーって何種類あるの?』と疑問を抱く方は多いはずです。実は日本でペットとして飼えるハリネズミは1種類のみで、その中に100種類以上のカラーバリエーションが存在します。この記事では世界のハリネズミ全16種の分類から、日本で飼えるヨツユビハリネズミのカラーの特徴・価格・選び方まで、初心者にもわかりやすく徹底解説します。
日本でペットとして飼えるハリネズミの種類は「ヨツユビハリネズミ」のみ

ハリネズミをペットショップで見かけたことがある方は多いと思いますが、実は日本で合法的に飼育できるハリネズミの種類は「ヨツユビハリネズミ(学名:Atelerix albiventris)」の1種類だけです。
世界には約17種のハリネズミが生息していますが、法律上の制約や流通の問題から、日本のペット市場ではヨツユビハリネズミのみが広く販売されています。
これからハリネズミを迎えたいと考えている方は、まずこの基本知識を押さえておくことが大切です。
ヨツユビハリネズミの基本プロフィール
ヨツユビハリネズミはアフリカ中部・東部のサバンナを原産地とする小型哺乳類で、日本で流通するペット用ハリネズミのほぼ100%を占めます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 学名 | Atelerix albiventris |
| 分類 | 哺乳綱 真無盲腸目 ハリネズミ科 アフリカハリネズミ属 |
| 体長 | 約18〜25cm |
| 体重 | 約300〜600g |
| 寿命(飼育下) | 平均3〜5年(最長10年の記録あり) |
| 原産地 | アフリカ中部・東部(サバンナ地帯) |
| 特徴 | 後足の指が4本(他のハリネズミは5本が多い) |
| 習性 | 夜行性・単独行動・昆虫食中心の雑食性 |
| 適温 | 24〜29℃(低体温症を防ぐため温度管理が重要) |
名前の由来は後足の指が4本しかない点にあり(他の多くのハリネズミは5本)、これが「ヨツユビ(四指)」という名前の由来です。
背中には約5,000〜7,000本の硬い針(変化した体毛)を持ち、危険を感じると体を丸めて全身を針で覆うように防御します。
夜行性で臆病な性格のため、慣れるまでは針を立てて警戒することが多いですが、飼い主の匂いに慣れると少しずつ懐いてくれる個体も少なくありません。
ピグミーヘッジホッグ・アフリカンピグミーヘッジホッグとの違い
ペットショップやブリーダーのサイトで「ピグミーヘッジホッグ」「アフリカンピグミーヘッジホッグ」「アフリカハリネズミ」などの名前を見かけることがありますが、これらはすべてヨツユビハリネズミの別名・通称です。
同じ動物(Atelerix albiventris)に対して複数の呼び名が存在するため、混乱しやすいのですが、正式な和名は「ヨツユビハリネズミ」です。
- ヨツユビハリネズミ:正式な和名
- ピグミーヘッジホッグ:英語圏での通称(pygmy hedgehog)を直訳したもの
- アフリカンピグミーヘッジホッグ:ペット業界での英語名(African pygmy hedgehog)の通称
- アフリカハリネズミ:原産地に由来する通称
- ホワイトベリーハリネズミ:白いお腹の特徴から付いた英語名の直訳
購入時にどの名前で呼ばれていても、学名「Atelerix albiventris」であれば同じ種類ですので安心してください。
なぜヨツユビハリネズミだけが飼えるのか?
日本でヨツユビハリネズミだけが飼育できる理由は、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)によって、他の多くのハリネズミが規制されているためです。
この法律のもと、環境省はハリネズミ属(Erinaceus属)のすべての種を特定外来生物に指定しており、許可なく飼育・輸入・譲渡することは禁止されています。
一方、ヨツユビハリネズミ(Atelerix albiventris)は特定外来生物に指定されていないため、一般家庭での飼育が認められています。
違反した場合、個人には懲役1年以下または100万円以下の罰金が科される可能性があります。
「ナミハリネズミ(ヨーロッパハリネズミ)」「アムールハリネズミ」などはとても魅力的な種類ですが、日本国内での個人飼育は法律で禁止されています。必ず合法的なヨツユビハリネズミを正規ルートで購入しましょう。
世界に生息するハリネズミは全16種類|一覧と分類

ハリネズミは哺乳綱真無盲腸目ハリネズミ科ハリネズミ亜科(Erinaceinae)に分類される動物の総称で、現在世界に約17種が確認されています。
これらの種はアフリカ・ヨーロッパ・アジアにまたがって生息しており、それぞれの気候や環境に適応した独自の特徴を持っています。
なお「ハリネズミ」という名前にはネズミ(齧歯目)という字が含まれていますが、ネズミとはまったく異なる系統の動物です。
ハリネズミ科の5つの属と代表種
ハリネズミ亜科は5つの属から成り立っており、それぞれの属が異なる地域に分布し、独自の特徴を持っています。
| 属名(学名) | 和名 | 主な分布地域 | 代表種 | ペット利用 |
|---|---|---|---|---|
| Atelerix | アフリカハリネズミ属 | アフリカ(サハラ以南) | ヨツユビハリネズミ | ◎ 主流 |
| Erinaceus | ナミハリネズミ属 | ヨーロッパ・西アジア | ヨーロッパハリネズミ | × 日本では禁止 |
| Hemiechinus | オオミミハリネズミ属 | 中東・中央アジア | オオミミハリネズミ | △ ほぼ流通なし |
| Mesechinus | ダウリアハリネズミ属 | 中国・モンゴル | ダウリアハリネズミ | × ほぼ流通なし |
| Paraechinus | インドハリネズミ属 | インド・中東・北アフリカ | インドハリネズミ | × ほぼ流通なし |
5つの属のうち日本でペットとして流通しているのはAtelerix属のヨツユビハリネズミのみと考えて問題ありません。
ペットとして人気の「アフリカハリネズミ属」
アフリカハリネズミ属(Atelerix)はアフリカのサハラ砂漠以南に分布する4種を含む属で、世界中でペットとして最も広く飼育されている属です。
最大の形態的特徴は後足の指が4本であること(他の属は通常5本)で、属名「Atelerix(不完全な指)」の語源にもなっています。
アフリカハリネズミ属の主な種類は以下のとおりです。
- ヨツユビハリネズミ(Atelerix albiventris):最もポピュラーなペット種。中央〜東アフリカ原産。体長18〜25cm。
- アルジェリアハリネズミ(Atelerix algirus):北アフリカ〜南欧に分布。ヨツユビハリネズミとの交配種がペット市場に存在するとも言われる。
- ケープハリネズミ(Atelerix frontalis):南アフリカ原産。背中に白いバンドが入る特徴的な外見。
- ソマリアハリネズミ(Atelerix sclateri):ソマリア固有種。野生個体のみで流通はほぼない。
ペットとして広まった理由は小型で扱いやすく、においが少なく、単独飼育が容易なことが挙げられます。
ヨーロッパに生息する「ナミハリネズミ属」
ナミハリネズミ属(Erinaceus)はヨーロッパから西アジアにかけて分布するハリネズミの属で、体長約20〜30cmとアフリカハリネズミ属よりひと回り大きな体型が特徴です。
ヨーロッパハリネズミ(Erinaceus europaeus)は西ヨーロッパで最もよく知られた野生動物の一つで、庭先や公園などで見かけることもあります。
ナミハリネズミ属の最大の特徴は冬季に本格的な冬眠を行うことで、体温を外気温近くまで下げ数ヶ月間休眠します。この点がペット向きのヨツユビハリネズミとの大きな違いです。
日本ではアムールハリネズミ(Erinaceus amurensis)が過去にペットとして輸入された経緯がありますが、2005年の外来生物法施行によりナミハリネズミ属はすべて特定外来生物に指定され、現在は一般家庭での飼育が禁止されています。
砂漠に適応した「オオミミハリネズミ属」
オオミミハリネズミ属(Hemiechinus)は中東・中央アジア・インド北部の乾燥地帯に分布するハリネズミの属で、その名のとおり頭部に対して非常に大きな耳を持つことが最大の特徴です。
大きな耳は砂漠性の動物に共通した放熱機能を持ち、体温調節に役立てています。
代表種のオオミミハリネズミ(Hemiechinus auritus)は北アフリカから中国西部にかけて広く分布しており、体長は約15〜25cm程度です。
日本のペット市場にもかつて少数が流通したことがありますが、現在は国立環境研究所が未判定外来生物として輸入規制の対象としており、一般流通はほぼありません。
日本で飼育できない種類とその理由
日本でペットとして飼育できないハリネズミの種類とその理由を整理すると以下のようになります。
| 種類・属 | 規制区分 | 飼育の可否 | 主な理由 |
|---|---|---|---|
| ナミハリネズミ属(Erinaceus)全種 | 特定外来生物 | × 不可 | 外来生物法で指定。許可なく飼育・輸入・譲渡が禁止。 |
| オオミミハリネズミ属(Hemiechinus)全種 | 未判定外来生物 | △ 輸入・販売規制あり | 輸入には確認申請が必要。一般流通はほぼなし。 |
| ダウリアハリネズミ属(Mesechinus)全種 | 未判定外来生物 | △ 輸入・販売規制あり | 流通実績がほぼなく入手困難。 |
| インドハリネズミ属(Paraechinus)全種 | 未判定外来生物 | △ 輸入・販売規制あり | 国内ブリーダーほぼ不在。 |
| ヨツユビハリネズミ(Atelerix albiventris) | 規制なし | ○ 可能 | 特定外来生物・未判定外来生物に非指定。 |
特定外来生物に指定されたハリネズミを無許可で飼育した場合、個人で懲役1年以下または100万円以下の罰金という重い罰則が科されます。
「ヨーロッパハリネズミを飼いたい」という声もありますが、法律上は完全に禁止されており、入手経路を問わず飼育はできません。必ずヨツユビハリネズミを選びましょう。
ヨツユビハリネズミのカラーバリエーション全種類

ヨツユビハリネズミは同じ種でありながら、針・皮膚・被毛・目・鼻・マスク(顔まわりの色)の組み合わせによって100種類以上ものカラーバリエーションが存在します。
カラーを見分けるポイントは「針の色」「針のバンド(帯状の色の違い)」「マスクの有無」「目の色」「鼻の色」「皮膚の色」の6点です。
カラーは主に定番カラーとレアカラーに分けられ、希少度が高いほど価格も上がる傾向にあります。
定番カラー4種|初心者に人気の飼いやすい色
ペットショップで最もよく見かける定番の4カラーを紹介します。いずれも比較的入手しやすく、価格は約5,000〜25,000円が相場です。
①スタンダード(ソルト&ペッパー)
最もオーソドックスなカラーで、「ソルト&ペッパー」とも呼ばれます。針は白と黒(こげ茶)が混在し、まるで塩と胡椒を混ぜたような見た目が名前の由来です。皮膚は黒く、腹部の被毛は白。目・鼻・マスクはすべて黒です。流通量が最も多く、健康な個体を選びやすいのが特徴です。
②シナモン
針に薄いシナモンブラウンのバンドが入るカラーです。皮膚はピンク色で、マスクはなく鼻は茶褐色、目は黒です。優しく温かみのある色合いが人気で、スタンダードと並んで初心者に最もすすめられるカラーです。
③シニコット
シナモンよりも色が淡く、針はクリーム色がかった白です。目が赤みを帯びているのが特徴で、シナモンとアルビノの中間のような印象を持ちます。価格は約10,000〜30,000円とやや高めです。
④アプリコット
シニコットよりもさらに色が薄く、針はほぼクリーム〜白色です。一般の方がシニコットと見分けるのは難しいほど似ていますが、ブリーダーの間では別カラーとして区別されます。価格は約10,000〜30,000円です。
レアカラー7種以上|希少で価格が高めのカラー
定番カラー以外にも、希少性が高く価格も高めなレアカラーが7種類以上存在します。
①アルビノ:メラニン色素が欠如した個体で、針・被毛・皮膚がすべて白く、目は赤いのが特徴です。神秘的な美しさから固定ファンも多く、価格は約15,000〜30,000円です。光に敏感なため室内の照明に配慮が必要です。
②ホワイト:全身が白っぽいですが、アルビノと異なり目が黒です。アルビノよりわずかに茶色みを帯びた白さで、希少度が高く価格は約20,000〜30,000円です。
③パイド:色ではなく柄(パターン)の名称です。白い針がまだら状に入り、個体によって模様が異なるため一匹一匹の個性が際立ちます。シナモンパイド・ソルト&ペッパーパイドなどのバリエーションもあり、価格は約20,000〜50,000円です。
④スプリット:顔の左右で毛色が異なったり、顔にぶち模様が入る珍しいマーキングを持つ個体です。個体差が大きく、価格は約25,000〜50,000円です。
⑤チョコレート:針に濃いチョコレートブラウンのバンドが入るカラーです。深みのある色合いが魅力で、価格は約15,000〜30,000円です。
⑥グレー(シルバー):針にグレーがかった色が入るカラーで、落ち着いた色合いが人気です。価格は約15,000〜30,000円です。
⑦チンク(スノーフレーク):白い針に細かいバンドが入り、雪のように淡い印象を持つカラーです。希少度が高く、価格は約15,000〜35,000円です。
上記以外にも「ダークグレー」「ローズグレー」「ルビーアイ」など、組み合わせによって細かく分類すると100種類以上のカラーが存在します。
カラーによる性格・寿命の違いはある?
結論から言うと、カラーによって性格や寿命に大きな違いはありません。
ハリネズミの性格は個体差によるものが非常に大きく、同じカラーでも活発な子もいれば、おとなしい子もいます。
ただし、アルビノ個体については、遺伝的な特性からWHS(ウォブリーヘッジホッグ症候群)などの神経疾患リスクがやや高い傾向があると指摘する専門家もいます。
また、ダブルホワイト(両親ともにホワイトの個体)では聴覚障害が生じやすいという研究報告もあります。
カラーよりも個体の健康状態・親の健康歴・ブリーダーの飼育環境のほうが、寿命や健康に影響する要因として重要です。
【比較表】カラー別の特徴・価格・希少度まとめ
| カラー名 | 針の色 | 目の色 | マスク | 価格目安 | 希少度 |
|---|---|---|---|---|---|
| スタンダード(ソルト&ペッパー) | 白+黒(こげ茶) | 黒 | あり | 5,000〜25,000円 | ★☆☆☆☆ |
| シナモン | 白+シナモンブラウン | 黒 | なし | 5,000〜25,000円 | ★☆☆☆☆ |
| シニコット | クリーム〜淡白 | 赤みがかり | なし | 10,000〜30,000円 | ★★☆☆☆ |
| アプリコット | ほぼ白〜クリーム | 赤みがかり | なし | 10,000〜30,000円 | ★★☆☆☆ |
| アルビノ | 純白 | 赤(紅) | なし | 15,000〜30,000円 | ★★★☆☆ |
| ホワイト | 白〜クリーム白 | 黒 | なし | 20,000〜30,000円 | ★★★★☆ |
| チョコレート | 白+濃茶 | 黒 | あり〜なし | 15,000〜30,000円 | ★★☆☆☆ |
| グレー(シルバー) | 白+グレー | 黒 | あり〜なし | 15,000〜30,000円 | ★★☆☆☆ |
| チンク(スノーフレーク) | 白+薄いバンド | 黒〜赤みがかり | なし〜淡い | 15,000〜35,000円 | ★★★☆☆ |
| パイド | ベースカラー+白まだら | カラーによる | カラーによる | 20,000〜50,000円 | ★★★★☆ |
| スプリット | 左右で異なる | カラーによる | ぶち模様 | 25,000〜50,000円 | ★★★★★ |
初心者向けハリネズミの種類・カラーの選び方

いざ「ハリネズミを迎えよう!」と決めても、どのカラーを選べばよいか迷う方も多いでしょう。
初心者の方は特に、飼育のしやすさ・健康状態・価格のバランスを重視したカラー選びが大切です。
初めて飼うなら「スタンダード」がおすすめな理由
初めてハリネズミを飼う方にはスタンダード(ソルト&ペッパー)が最も強くおすすめです。
スタンダードが初心者に向いている理由を整理すると以下のとおりです。
- 流通量が最も多い:ペットショップでよく見かけるため、健康状態の比較ができる
- 価格が安い:5,000〜25,000円と比較的手頃で、初期費用を抑えられる
- 健康リスクが低め:レアカラーに比べて遺伝的なリスクが少ないとされている
- 国内CBが多い:国内繁殖(Captive Bred)個体が多く、輸送ストレスが少ない
- 選択肢が豊富:ショップごとに複数の個体から選べるため、性格を比較しやすい
シナモンも定番カラーとして入手しやすく、初心者向けとして同様におすすめです。
「見た目のかわいさ」だけでカラーを選ぶのではなく、まずは健康な個体を選ぶことを最優先にしましょう。
避けた方がいいカラー・注意が必要な種類
すべてのカラーが飼育不可というわけではありませんが、初心者が注意すべきカラーが存在します。
アルビノの注意点:アルビノは光に敏感なため、直射日光や強い照明が目に負担をかけます。また、一部の研究ではアルビノ個体にWHS(ウォブリーヘッジホッグ症候群)のリスクがやや高い可能性が示唆されています。かわいさは格別ですが、飼育環境の照明管理が必要です。
ダブルホワイトの注意点:両親ともにホワイト系のカラーを持つ「ダブルホワイト」の個体は、白い猫と同様に聴覚障害(難聴)を持つ確率がやや高いと言われています。ペットショップで購入する際は繁殖背景を確認することをおすすめします。
格安個体への注意:5,000円以下の極端に安い個体は、輸入個体や健康管理が不十分な場合があります。安さだけで選ばず、購入元の信頼性を確認してください。
いずれのカラーを選ぶ場合も、遺伝的健康リスクより個体の健康状態や育った環境のほうが長期的な影響は大きいという点を忘れないようにしましょう。
オスとメスどちらを選ぶ?性別による違い
ハリネズミの性別による違いは、カラーの差よりもさらに個体差の影響が大きいため、「絶対にオス/メスが飼いやすい」とは言い切れません。
一般的に言われているオス・メスの傾向を整理すると以下のとおりです。
| 比較項目 | オス | メス |
|---|---|---|
| 体格 | やや大きめ(平均400〜600g) | やや小さめ(平均300〜500g) |
| 性格 | 活発でやんちゃな傾向 | おてんばな子が多い印象 |
| マーキング | 縄張り意識からマーキングすることあり | マーキングは少ない |
| 健康リスク | 比較的少ない | 2〜3歳以降、子宮腫瘍のリスクあり |
| 多頭飼い | 通常不可(激しく争う) | 姉妹など条件付きで可能な場合も |
メスは加齢とともに子宮腫瘍(ハリネズミのがんの約80%が悪性)のリスクが高まるため、定期的な健康診断が特に重要です。
初心者の場合は性別よりも個体の健康状態・人慣れ度・性格を重視して選ぶことをおすすめします。
健康なハリネズミの見分け方|購入時の5つのチェックポイント

どれだけ気に入ったカラーの子でも、健康状態が悪い個体を迎えてしまうと早期に病気になる可能性があります。
購入前に必ず以下の5つのポイントをチェックしましょう。
目・鼻・針・体型・動きの確認方法
①目のチェック:目がぱっちりと開いていて輝きがあるかを確認します。目やにがついていたり、半開きだったりする個体は体調不良のサインです。
②鼻のチェック:鼻が適度に湿っており、鼻水や分泌物が出ていないかを確認します。鼻がカラカラに乾いていたり、常に水が垂れている場合は呼吸器系の問題が疑われます。
③針のチェック:針にツヤがあり、全体的に密度があるかを確認します。針が大量に抜けていたり、ハゲている部分が目立つ場合はダニ症などの皮膚疾患が疑われます。ダニ症はハリネズミの診療の半数以上を占める最も多い病気です。
④体型のチェック:ふっくらと適度な肉付きがあるかを確認します。肋骨が触ってすぐわかるほど痩せている個体や、逆に過度に太った個体は健康リスクが高い傾向があります。理想的な体重は300〜500g程度です。
⑤動きのチェック:ケージ内での動きを観察し、好奇心旺盛に鼻をひくひく動かしているか確認します。ぐったりしていたり、呼吸が荒かったりする個体は避けましょう。触ったときに針を立てて丸まる反応は正常な防御反応ですので問題ありません。
| チェック箇所 | 健康な状態 | 要注意サイン |
|---|---|---|
| 目 | ぱっちり開いて輝きあり | 目やに・半開き・白濁 |
| 鼻 | 適度に湿っている | 鼻水・乾燥しすぎ |
| 針 | ツヤあり・密度がある | 大量の抜け針・ハゲ・フケ |
| 体型 | 適度なふっくら感 | 痩せすぎ・太りすぎ |
| 動き | 鼻をひくひく・活発 | ぐったり・呼吸が荒い |
| お尻 | 清潔 | 汚れている・下痢の跡 |
ペットショップ・ブリーダーで聞くべき質問
購入先では遠慮せずに以下の質問をすることが大切です。信頼できる販売者は丁寧に答えてくれます。
- 生年月日はいつですか?(生後6週〜8週以上が理想。早すぎる離乳は健康問題の原因になります)
- 国内繁殖(CB)個体ですか、輸入個体ですか?(国内CBのほうがストレスが少なく健康的な傾向があります)
- 今まで何を食べていますか?(フードの種類を合わせることで引越しストレスを軽減できます)
- 健康上の問題は今までありましたか?(持病や既往歴を事前に知っておくことが重要です)
- 親の健康状態は?(遺伝性疾患リスクを判断するために重要な情報です)
- 購入後も相談に乗ってもらえますか?(アフターサポートがある販売店・ブリーダーを選ぶとより安心です)
ブリーダーから購入する場合は、可能であれば飼育施設の見学を申し込み、飼育環境の清潔さや親の健康状態を直接確認することをおすすめします。
ハリネズミの種類に関するよくある質問

ハリネズミとハリモグラ・モグラの違いは?
Q. ハリネズミとハリモグラ・モグラは同じ仲間ですか?
A:いいえ、まったく異なる動物です。ハリネズミは真無盲腸目(Eulipotyphla)に分類される有胎盤類で、子どもを胎盤で育て生きたまま産みます。モグラはトガリネズミ目またはモグラ目に分類される別の哺乳類です。ハリモグラはさらに異なり、カモノハシと同じ単孔目(卵を産む哺乳類)に属します。3者は名前や外見が似ていますが、分類上は全く別の系統です。
ハリネズミは何年生きる?種類で寿命は変わる?
Q. ハリネズミの寿命はどのくらいですか?
A:日本で飼育されるヨツユビハリネズミの平均寿命は3〜5年です。適切な温度管理・食事・運動・定期健診を行うことで、6〜8年生きる個体もいます。最長10年の記録もありますが、それは稀なケースです。種類によって寿命の傾向は若干異なりますが、日本で飼えるのはヨツユビハリネズミのみのため、実質的に種による寿命差を意識する必要はありません。カラーによる寿命の差も科学的には確認されていません。
ハリネズミの値段相場は?カラー別の価格目安
Q. ハリネズミの購入価格はどのくらいですか?
A:ハリネズミの生体価格は約5,000〜50,000円が一般的な相場です。スタンダードやシナモンなどの定番カラーは5,000〜25,000円程度、アルビノ・ホワイトは15,000〜30,000円、パイドやスプリットなどの希少カラーは20,000〜50,000円以上になることもあります。国内CB(国内繁殖)個体は輸入個体より健康的で価格が高めの傾向があります。ペットショップよりブリーダー直販のほうが血統情報が明確です。
珍しい種類のハリネズミはどこで買える?
Q. パイドやスプリットなどのレアカラーはどこで購入できますか?
A:希少カラーのハリネズミは一般のペットショップではあまり見かけません。主な入手先は専門ブリーダーへの直接問い合わせや爬虫類・小動物の即売イベント(レプタイルズショーなど)です。SNS(InstagramやX)でハリネズミブリーダーを探す方法も一般的になっています。ただし、SNSや個人販売の場合は健康状態や血統の信頼性を慎重に確認してください。
まとめ|ハリネズミの種類を理解して最適な1匹を迎えよう

この記事で解説したポイントを振り返りましょう。
- 日本で飼えるハリネズミは「ヨツユビハリネズミ」の1種類のみ。外来生物法により他の多くの種は飼育禁止または規制対象となっている。
- 世界には5属・約17種のハリネズミが生息している。アフリカ・ヨーロッパ・アジアとそれぞれの気候に適応した多様な種が存在する。
- ヨツユビハリネズミには100種類以上のカラーバリエーションがある。定番はスタンダード・シナモン、希少はパイド・アルビノ・スプリットなど。
- 初心者にはスタンダード(ソルト&ペッパー)が最もおすすめ。健康リスクが低く、流通量が多いため健康な個体を選びやすい。
- カラーよりも個体の健康状態が最優先。目・鼻・針・体型・動きの5点チェックと販売元への質問を必ず行う。
ハリネズミは平均3〜5年という決して長くない命の中で、飼い主と独特の絆を築いてくれる動物です。
種類やカラーを正しく理解した上で、健康で元気な1匹との出会いを大切にしてください。
迎え入れたあとも適切な温度管理(24〜29℃)・バランスの取れた食事・定期的な健康診断を続けることで、あなたの大切なハリネズミが長く健やかに過ごせる環境を整えましょう。


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